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破砕機を市街化調整区域内に設置して産廃中間処理業を計画している場合の注意点について

産業廃棄物の破砕機を市街化調整区域内に設置して産廃中間処理業を計画するにあたって関係してくる法律は廃掃法、建築基準法、都市計画法の三法です。具体的には次の2点の検討が重要になります。
まず第1は

1)都市計画法の開発許可の対象になるかどうかと言うことです。
そこで都市計画法では次のように規定しています。

都市計画法
(定義)
第四条 この法律において「都市計画」とは、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関する計画で、次章の規定に従い定められたものをいう。
1から10を省略
11 この法律において「特定工作物」とは、コンクリートプラントその他周辺の地域の環境の悪化をもたらすおそれがある工作物で政令で定めるもの(以下「第一種特定工作物」という。)又はゴルフコースその他大規模な工作物で政令で定めるもの(以下「第二種特定工作物」という。)をいう。

上記の条文では
第一種特定工作物とは周辺の地域の環境の悪化もたらすおそれがある工作物としてコンクリートプラント規定しており、またそれ以外にも政令で定める工作物としてつぎのように規定しております。

都市計画法施行令
(特定工作物)
第一条 都市計画法(以下「法」という。)第四条第十一項の周辺の地域の環境の悪化をもたらすおそれがある工作物で政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 アスファルトプラント
二 クラッシャープラント

上記の条文では
周辺の地域の環境の悪化もたらすおそれがある工作物としてアスファルトプラント、クラッシャープラントと具体的に定めており、産業廃棄物の破砕機はここで規定している「クラッシャープラント」に該当します。それでは第一種特定工作物に該当するクラッシャープラントでどのような産業廃棄物を破砕すれば開発許可の対象になるかというと、建築基準法では次のように定めています。

建築基準法
用途地域等内の建築物の制限
別表第二(ぬ)13号
鉱物、岩石、土砂、コンクリート、アスファルト・コンクリート、硫黄、金属、ガラス、れんが、陶磁器、骨又は貝殻の粉砕で原動機を使用するもの

と規定されており、「鉱物、岩石、土砂、コンクリート、アスファルト・コンクリート、硫黄、金属、ガラス、れんが、陶磁器、骨又は貝殻」を破砕処理すればその破砕機は第一種特定工作物に該当し、開発許可の対象になります。
実務では市街化調整区域の場合は「がれき類」、「金属くず」、「ガラ陶」を処理品目から外して申請すれば、開発の許可は不要ですので前記以外の品目での営業は可能です。

2)設置する破砕機の処理能力の問題です。

上記で説明しましたように廃プラスチック類や木くず等の処理能力5t/日未満の破砕機の場合は廃掃法に基づく中間処理業の許可の取得のみでOKですが、廃プラスチック類や木くず等の5t/日以上の処理能力の破砕機を設置しようとすれば廃掃法に基づく産業廃棄物処理施設に該当するとともに建築基準法第51条ただし書の規定にも抵触してかなりハードルの高い手続きに移行しなければならなくなります。